目次
はかせちゃん
その結果とともに、サイコロの確率の計算方法を伝授しますっ
確率の入試問題20題の解析結果
確率問題20題を解析して、わかったことを紹介するよ
※7都道府県(2018~2016年)を分析
サイコロ題材の割合
解析の結果、サイコロ題材の割合はこうなったよ
サイコロが明らかに多い!!
さいころが全体の半分くらいを占めてるね
サイコロの個数は2個!
なんと、サイコロの個数は11題全て2個だったよ
1個だけの簡単過ぎるやつや、3個とか複雑になりすぎる問題は出ないんだね~
サイコロの題材にはどんなパターンがあるのか
サイコロの問題は、
「サイコロの目の 和・差・積・除・大小 が $x$」系の問題 に、
「A,Bのサイコロの目をa, b とする」
という文言が入ることで、対称性が消えるかどうかでした。
具体的に言うと、
A, B二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の積が12である確率はいくらですか
これは、「積」の問題に「A,Bのサイコロの目をa, bとする」が入らない場合
A, B二つのさいころを同時に投げ,Aのさいころの出る目の数をa,Bのさいころの出る目の数をb とするとき,b/aが整数である確率はいくらですか。
これは「除」の問題に「A,Bのサイコロの目をa, bとする」が入る場合だね
みたいな感じだよ!
でも、サイコロの問題はどんなパターンが来ても、
あまり解き方は変わらないよ。じゃあ、これらを踏まえて
どうすれば解けるようになるのか解説していくよー!
はかせちゃん
すべて「さいころ」とひらがなで表記してありましたっ
サイコロの確率問題の流れ
- 条件に当てはまる組み合わせを求める
- 組み合わせから順列を求める
- 「条件に当てはまる数」/「全体の数」をする
これだけだよ
注意点
実際、解き方が浮かばなかったらこれで解いていくといいよ
けど、総当たり的な解き方では高校以上では通用しないから、
こういう解き方で毎回解くのはおすすめしないよ
だから、今後もずっと使える解き方を解説していくよ
じゃあ、さっそくやっていこう!
組み合わせを求める
今回見ていくのはこの問題
A, B二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の積が12である確率はいくらですか
まず求めるのは「組み合わせ」
組み合わせっていうのは、
サイコロA,Bの2つの出た目を
( “Aの出た目”, “Bの出た目” )と表すとすると、
( 2, 3 ) と ( 3, 2 ) を区別しないのが「組み合わせ」
逆に、区別するのを「順列」というよ
2つのサイコロの場合、組み合わせを求めるのは
順列を求める手間の半分で済むよ
3つ以上になれば半分以下になり、すごく手間が削減されるよ
順列を求めるには、組み合わせからぞろ目
例えば、( 2, 2 )の場合等を除いて、2倍すればいいだけだよ
はかせちゃん
アボガド+醤油=トロ
こういう味の組み合わせがあるとかないとか
組み合わせの求め方
組み合わせを求めるときのポイントは、
- 少ない数から順に考えていく
- サイコロAの方がBより小さい目の場合だけを考えること
少ない数から順に考えていく
小さい数から数えるというルールを決めることで、数え漏れが出にくくなるよ
サイコロAの方がBより小さい目の場合だけを考える
Aの方が大きい場合も考えると、それは順列を求めたことになるよ
つまり、手間が減ってないよ
じゃあ、具体的にやってみよう
Aが1のとき、6までの数で掛けて12になるのはないよね
Aが2のとき、6だけが掛けて12になる
Aが3のとき、4だけが掛けて12になるね
Aが4以上の場合は、AよりBの方が大きくなってしまうので考えないよ
だから、組み合わせは次の2つだね
( 2, 6 ) , ( 3, 4 )
はかせちゃん
でも、少しだけトロの味がしたような…。
順列を求める
今回の問題では、組み合わせは
( 2, 6 ) , ( 3, 4 ) の2組で、( 3, 3 ) みたいなぞろ目のものがないから
順列の数は $2 \times 2 = 4$ で、$4$ つだね
具体的には、( 2, 6 ) , ( 3, 4 ) , ( 6, 2 ) , ( 4, 3 ) だよ
「条件に当てはまる数」/「全体の数」をする
最後に、「条件に当てはまる数」/「全体の数」をして確率を出すよ
条件に当てはまる数っていうのは順列の数そのものだよ
つまり、( 2, 6 ) , ( 3, 4 ) , ( 6, 2 ) , ( 4, 3 ) この4つ
全体の数は “サイコロAの出目の総数 × サイコロBの出目の総数”
つまり、$6 \times 6 = 36$ だよ
だから、求めたい確率は、
$\dfrac{4}{36} = \dfrac{1}{9}$ だね
「A,Bのサイコロの目をa, bとする」が入る問題
この文が入る場合には、
組み合わせの数え方が変わってくるよ
「A,Bのサイコロの目をa, bとする」がない場合は、
- サイコロAの方がBより小さい目の場合だけを考える
って説明したんだけど、
「A,Bのサイコロの目をa, bとする」が入っている場合、例えば
A, B二つのさいころを同時に投げ,Aのさいころの出る目の数をa,Bのさいころの出る目の数をb とするとき,b/aが整数である確率はいくらですか。
みたいな場合だと、a と b の対称性がなくなってしまう
だから、
- サイコロAの方がBより小さい目の場合だけを考える
だけでは不十分なことがわかるかな
こういう場合は面倒だけど、a が $1~6$ の場合まですべて
数えていく必要がある
全ての順列は以下の $14$ 通り
( 1, 1 ) , ( 1, 2 ) , ( 1, 3 ) , ( 1, 4 ) , ( 1, 5 ) , ( 1, 6 )
( 2, 2 ) , ( 2, 4 ) , ( 2, 6 ) , ( 3, 3 ) , ( 3, 6 ) , ( 4, 4 ) , ( 5, 5 ) , ( 6, 6 )
全体の数はサイコロが $2$ 個しかないので、今回も $36$ 通り
だから、「条件に当てはまる数」/「全体の数」をして
求めたい確率は、$\dfrac{14}{36} = \dfrac{7}{18}$ だね
はかせちゃん
では、お疲れ様でした~
良い一日を!
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